2022年04月20日

自民支持層の受け皿になれない少数政党の存在価値

ウクライナ情勢、資源高高騰、円安などさまざまな問題を抱える日本は今夏に参議院選挙を迎えることになるのですが、直近の世論調査では自民党が圧倒的支持を集め、岸田政権の支持率も高値安定圏のままです。






どこをどう見たら支持できるのかまったく理解に苦しみますが、その原因は「他にいないから」「野党がだらしないから」と言う認識が国民の中で根付いているからかも知れません。確かにそうですが、現政権に異議申立てできる唯一の機会に何の抵抗もせずに票を与えては勘違いさせてしまうだけ、、つまり悪政が継続してしまうことになるのです。その自民党の対立政党となる小政党が思わぬ行動に打って出ました。





れいわ新選組の山本太郎代表が突如、国会議員を辞職して国会議員に立候補すると表明しました。つまり衆議院から参議院へ鞍替えするつもりのようですが、これ聞いたときにまったく理解に苦しみました。後に山本代表の辞任会見を視聴しましたが、(今夏の参院選が終わって)選挙が行われない3年の空白の政治の空白期間になることを阻止したいのだそうですが、納得できず理解に苦しみます。それなら鞍替えせんでも頭使ってできることでしょう。


これまでも奇をてらった選挙戦略を行ってきたれいわ新選組はよくも悪くも山本太郎の個人商店であり、彼がその屋台骨であることは明白なのですが、それ故、ワンマンプレーが過ぎます。いくら鞍替えの説明をしたところで、前回の総選挙でれいわに入れた有権者に対する背信行為であり、無責任でしかありません。れいわに至っては先のロシア非難決議で唯一反対票を投じている政党であったことで有権者の反発を招いたことも党にとってマイナスとなりました。







山本太郎という人間とれいわについてはもっと上手く立ち回れるものと認識していたのですが、見ていると逆張りが目立ち、組織自体が先鋭化してきているようにみえます。このままでは参院選でも与党支持層の受け皿にはならず、他野党との票の奪い合いになり伸び悩むことが目に見えてます。やってることはN国と同じで、私のような有権者から見れば目立ちたいだけのパフォーマンスでしかありません。


そしてれいわと同じ少数政党の国民民主党、こちらはれいわとは対照的で、本年度予算案に賛成票を投じ、政権政党の自民党に擦り寄って近い将来の連立政権枠組入れを狙っているかのような動きを見せています。








予算案に賛成した理由が、政府からのトリガー凍結解除の約束が取れたと言っていたはずですが、蓋をあけてみれば先送りという形の否決となり、見通しの甘さが垣間見えます。約束を取り付けて袖にされたんだからもっと怒るべきなのに引き続き与党協議には参加するそうなのですから開いた口が塞がりません。それにしても野党としては異例の予算案賛成票を投じた国民民主党ですが、そもそもガソリン値下げ法案が含まれてない政府の予算案に賛成してる時点で矛盾してるんですけどね。政権に擦り寄る気満々、しかしそうなるのも支持母体がこれですから仕方がないのかも知れません。






野党分断を仕掛けた連合が国民民主党の支持母体であることも、国民民主がおかしくなった原因と言えるでしょう。一応消費税減税やトリガー凍結解除など国民目線に沿った政策を掲げていますが、政権与党と支持母体のご機嫌伺いが第一ということなのでしょうね。


自民党政権の対抗勢力として期待していたこれらの少数野党ですが、失望を買うようなことをしては票を投ずる気が失せます。野党はだらしないと揶揄されるのはこうした政党の見苦しい立ち振る舞いによるものです。有権者への裏切りは政党存続にも繋がります。これ以上反自民反政権支持層の有権者に向けて失望させないでいただきたい!!

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2019年08月13日

劇薬N国党にすり寄るアベ界隈の人たち

参院選後、それまでメディアから無視されていたのが取り上げられたこともあり一気に地名度が上がったNHKから国民を守る党とれいわ新選組。特にN国党はNHKをぶっ壊すというワンイシューの公約だけで選挙戦を戦い国会議員を輩出した実績と、代表である立花孝志の常識では測れないぶっ飛んだキャラクターが存在感を大いに醸し出し、連日話題を提供していることからその影響力は日に日に拡大している状況であると言えます。



N国 立花孝志.PNG




これまでの概念や常識を覆すN国党ですが、人気が出ると当然ながら反発の声も大きくなるものです。しかしN国党はそういった声も知名度上昇に利用して見せます。北方四島の元島民への暴言により維新をクビになった丸山穂高を入党させるとそれをメディアが番組で取り上げタレントが反発を見せると、そのタレントに対して37万フォロワーを抱えるYOUTUBEで発信し批判し返す。公職であることに捉われず自由奔放、ハッキリ言って幼稚な対抗策ですが、それが視聴者にとって痛快に思えるのでしょう。




新しいところではマツコ・デラックスのN党に入れた有権者をバカにした発言に激高し、マツコが出演するテレビ局に立花とN党の支持者達と待ち伏せしたり出待ちするなど嫌がらせを敢行し、マツコが出演するCMスポンサーの不買運動をけしかけたりするなどタレントも迂闊に批判できない状況をつくりだしています。タレントだけではなくある程度影響力のある批判する一般ユーザーへも堂々と批判して話題作りに事欠きません。




N国党のダークな情報による批判もそれを逆手に取ってしまうという、これまでの政党ではなかった形態が新鮮に映り人気を上げるバロメーターとなっているのでしょう。私自身この政党の存在には否定的な見解ですが、そうした声もかき消すようなN国の勢いがあるのでここは静観しておいた方が得策だと感じます。




そんなN国党に擦り寄るのがアベ界隈と呼ばれる櫻井よし子や百田尚樹、上念司といった面々とのネット番組共演を次々と果たしており、N国党人気を利用する気満々といったところでしょうか。また自民党に近い野党である維新も「NHK受信料を払わない」とN国の政策に擦り寄るような発言をするなどN国との連携に色気を見せています。












NHKという既得権益を打破するという点においてはこれらの連中に共感を得られ、保守側に取り込みたいとの願望はありありなのでしょう。しかしこの劇薬を取り込むことは安部シンパにとって大きな代償を支払うことに繋がるのではないでしょうか。何より立花自身がモリカケ問題や小渕優子、甘利明といった不祥事議員を自民党が不問にしたことへの問題提起もしていますからね。








今月N国の幹事長に就任したのがジャーナリストの上杉隆氏、この就任についてネットでは大きな反響を生み、N国への批判が展開されています。上杉と言えば小沢一郎との繋がりもあり、自身の主催するメディアネットチャンネル「ノーボーダー」ではどちらかと言えば安倍シンパとは相いれないリベラル系の政治家や言論人の出演が多く、れいわの山本太郎代表もその一人です。その人脈を鑑みれば幹事長上杉隆の元で候補者の選定や運営方針を一律に担うことになればN国が自民党寄りと括るのは早計と言えるでしょう。




上杉を取りこんだことによる失望の声がネット上でかなりありましたが、立花孝志と上杉隆はいずれも元NHK職員であり、既得権益の打破を行う者同士という共通点においてこれほどマッチした組み合わせはないと考えます。




元々党利党略もなく色んな人間がN国党が入ることで組織が 瓦解する可能性もありますが、今のところ勢いもあり簡単には喰えない劇薬N国党の動向は好き嫌いあれ注目してみたいと思います。
posted by yuuponshow at 19:05| Comment(0) | 新興政党 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月30日

NHK国民党の内紛から見る政党名だけで選ぶ危うさ

いよいよ本日で平成が終わりますが、私のような昭和世代の者からすれば30年という年月を振り返ると色々感慨深い記憶が蘇り長くもあり短くも感じました。明日から新たな元号となりますが国内情勢を見ると問題山積みで国民生活も厳しくなる一方で、果たして令和がどのような時代になるのか不安を感じずにはいられません。




今回取り上げるのは立花孝志が代表を務めるNHKから国民を守る党が統一地方選後早々に5人の離党者を出すなど内紛事情を取り上げたいと思います。





NHKから国民を くつざわ.PNG



上にあるぼうずPことくつざわ亮治は離党したとブログで公表していますが、NHKから国民を守る党はこのくつざわ始め計4名を除名処分と発表しました。この内紛劇の要因は党に収める上納金130万円です。



130万円というのが一回こっきりなのかは他にも党費がかかるのか分かりませんが、少なくとも四年間は平均年収一千万もの議員報酬が得られるのですから国政に進出を目指すお金のない新党としては当選した配下の議員から賄って貰うというのは至極当然と言えるでしょう。ましてやNHKから国民を守る党は立花孝志のネームバリューあってこそ成り立つ政党であり、党是もNHKを潰すというシンプルで分かりやすいもので大衆受けし易いことも今回の議席大幅増に繋がったと言えます。




しかしこういったお金の問題で揉めるあたり一人一人への事前説明、候補者選定が適当だったと捉えられても仕方がありません。候補者選定はすべて立花の独断であり、ユーチューバーや地下アイドル、政治活動家など片っ端から声を掛けて集めた連中です。つまりは立花が仕掛けた選挙ビジネスであり、政治思想に共感したとか優れたとかそういう前段など関係なく話題性重視で集めた連中なのです。こういう内紛に発展するのは至極当然の結果と言えるでしょう。




くつざわ亮治は以前このブログで取り上げましたが、この男は保守などではなく自民党安倍政権支持者であり、日韓合意やTPPといった売国政策に賛成したかと思えば、桜井誠や小池百合子や立花孝志といった影響力のある権力者に擦り寄り、あっさり反旗を翻す節操の無い男です。敵対勢力を口汚く罵る悪態ぶりで聞くに堪えない厄介者ですからいつかは立花党から袂を分かつことは予想されていました。しかし除名された後もNHK解体を前面に掲げて立花を利用しまくる気満々です。











今回一緒に除名となった女性区議もくつざわが連れてきたそうで、ツイートの内容も事実に基づかないデマを拡散するあたり同類のロクでもない人物でした。











こんなクズのような男が単独で当選する訳もなく、立花党の暖簾で当選した後、適当な理由をつけて離党しようとしたのでしょう。しかし僅か一週間足らずで食い逃げとは驚くほどの変わり身の早さです。最新のネット上で立花がくつざわに対し訴訟をチラつかせていますが徹底的にやって潰して貰いたいです。しかし立花党ではくつざわのようなクズを候補者として擁立した時点で票を投じる気にはなりませんし、期待はできません。



NHKから国民を守る党は新興勢力であり勢力拡大を急いでいたこともあり候補者選びが杜撰だったということもありますが、こういう体たらくではこれからも造反者続出は避けられないでしょう。有権者としてもノリだけで候補者を見ずに看板だけで票を投じるのはやめるべきです。看板ではなくその人物を吟味した上で選ぶようにしましょう。来るべき参院選での教訓と言えそうですね。

posted by yuuponshow at 18:02| Comment(0) | 新興政党 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする