そうした国民の思惑とは裏腹に日米首脳会談に意気込んで臨んだスガ総理でしたが、都合が悪くなると出てくる日本の伝統芸なのか?記者会見での質問飛ばしをやらかしてしまいました。
日米首脳会談後の共同記者会見で
— にゃん吉 (@NYANKICHI_Earth) April 17, 2021
ロイター「(菅)総理への質問ですが、公衆衛生の観点から、専門家の方々が『日本はオリンピックの準備が出来てない』と言われてるのに進めるのは無責任ではないでしょうか?」
ポンコツ「じゃ、日本側から共同〜」
海外メディアの厳しい質問には完全無視かよ、菅総理 pic.twitter.com/HZ8XknRLLh
日本では報道陣に対して厳しい規制が敷かれていたので、こういう失態がお目にかかることはなかったのですが海外メディアに対してもやるとは驚きです。しかしこの不遜な行為は世界中に拡散されてしまい、自身の評価を貶める結果となるのは言うまでもありません。そして不都合な五輪開催問題を突き付けられたことで、バイデンを招待するというプランもとん挫したようです。国会でも招待すると意気込んでいたのに無残としか言いようがありません。
日米首脳会見。東京五輪についてバイデン氏が全く触れなかったのが印象的でした。菅氏は「開催を実現する決意を伝え、バイデン大統領からはこの決意に対する支持を改めて表明していただいた」と説明。“決意”を支持しているだけで、大統領は開催への支持を表明したわけではなく、日米の温度差を感じます pic.twitter.com/XKPFJuECZq
— Toshi Ogata (尾形 聡彦) (@ToshihikoOgata) April 16, 2021
そう言えば、3月26日に出てきた「五輪開会式にバイデン大統領を招待する」ってやつ。訪米中に全く話題にならなかったな・・。断られたか。 pic.twitter.com/TFWR3OCMvj
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) April 18, 2021
そしてこの日米首脳会談に合わせて、ファイザー社の全国民分のワクチン確保を手土産にしたかったようですが、ファイザー会長と電話口で僅か10分間の会話だけで終わりました。成果としては9月中でのワクチン確保だそうですが、具体的な詳細もプロセスも伝えることなくまたしても「やったふり」で留まることになりそうです。
ファイザー社にワクチンを注文するも「トップ以外に交渉しない」と言われ、菅さんが訪米しCEOに会談を申し入れた。ところが直の会談は実現せず、こともあろうに電話会談となった。なぜ菅さんが早期に日本からの電話やリモートで掛け合わなかったのか。こういう後手後手でワクチンは遅れに遅れるのだ。
— 立川談四楼 (@Dgoutokuji) April 19, 2021
そして締めはハンバーガー会食、離れた向かい席で、マスクを外すことなく、結局一口もしない前代未聞の会食が行われました。
首脳会談した菅首相が大統領に会食を要求したら、ハンバーガーが出てきました。このコロナ禍で昔のような「会食」はもはやできない、というのが世界の常識ですが、自公政権にはその常識がないことを象徴する写真です。会食を要求された米政府はさぞ呆れたのではと思いました。https://t.co/RwTD9PkMMt pic.twitter.com/Ip5qQkSWBE
— 大野たかし (@koredeiinoka) April 17, 2021
この世界の非常時にのこのこ外遊に出向いたスガと、会食でもマスクを取らないバイデン、この二人の首脳の危機管理意識の差が如実に現れた格好となった訳です。他国の首脳として初めてバイデン大統領と対面したのに、あまり重要視されていないという見方をされても致し方ありませんでした。スガ総理は近々、フィリピンとインドを訪問するとのことですが、他の首脳は同時期にどういう行動を取ったのか?推して知るべしなのです。
インド外務省は19日、英国のボリス・ジョンソン首相がインドにおける新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、来週予定されていたインド訪問をキャンセルしたことを発表しました。代わりに仮想首脳会談が今月末実施されます。https://t.co/X8Z8O2jKnQ
— バンガロール経済情報(インド情報) (@bangaloreinfo) April 19, 2021
という訳で散々な結果となったスガ総理ですが、フォローする自民党ネットサポーターズはこうした負の側面を掻き消すのに躍起で、日米首脳会談の共同声明で51年ぶりに台湾明記としたことを成果として大々的に拡散しています。
・台湾海峡の明記
— よもぎ (@Yomogi_hs) April 18, 2021
・中国に依存しないサプライチェーン構築
・気候変動対策
・ファイザーと交渉、ワクチン確保見通しのめどが立つ
え、普通に菅さんの訪米大成功じゃね。https://t.co/9dq35B3aiS
中国と一戦構える覚悟の上、敢えて火種になる台湾明記を盛り込んだのなら分かりますが、今の日本は中国への経済依存に頼り切っている状況です。そんな中、敢えて挑発する意図が分かりませんが、米側と中国とのこれまでの折り合いの悪さからして米側の要求を呑んだという見方が強いです。そんな背景も見ずに成果と称えるネトサポの浮かれっぷりを見て哀れでなりません。
それにしてもちょっと前まで親中と見なされていたバイデン大統領のこの強硬姿勢、中国相手に相当な覚悟で臨んでいるように見えます。なのにトランプ推しが過ぎて、選挙で買収したなどと吹聴しこき下ろしていた連中の見る目の無さと言ったらありません。それでも手放しで評価できない意固地なネトサポはバイデン失態の吊るし上げに躍起です。
上の記事は自民党シンパでおなじみ、コヒー氏ブログ「正しい歴史認識」から引用させていただきました。選挙買収で勝ち取った大統領など偽物だ!と言わんばかりにわざわざ偽バイデンなどと呼称する稚拙ぶりには失笑ものですが、日本の総理がホワイトハウスに訪問したのに、出向かずその時間に昼寝とは何事だ!とお怒りのようです。しかし昼寝という情報も真偽は不明で、公務で出迎えできなかった可能性のが高いでしょう。何せ世界中で非常事態なのですから悠然と構えてお出迎えなどしている余裕もないはずです。こんな揚げ足取りにもならない突っ込みして自己満足したいのですかね。まったく理解に苦しみます。
酷評か?称賛か?それぞれスガ首相の日米首脳会談の評価は分かれると思われますが、全容をしっかり見ればどちらの評価なのかは推して知るべしだと思いますが。