2014年10月17日

特定秘密保護法はスパイ防止法と似て非なるもの

特定秘密保護法の運用が10月14日に閣議決定され、政府は12月10日に施行する方針を承認しました。国民の知る権利への配慮や特定秘密の指定対象を明示することを盛り込んだものとなります。しかし特定秘密は各省庁の大臣などが定める権限を持っており、膨大な量の情報が特定秘密に指定される恐れがあります。

ここまでの記述だと具体的な指定範囲の対象が良く分かりません。そのため秘密保護の解釈が広げられ、当初特定機密保護法を容認する支持層が謳っていた「スパイ防止法」など比較にならない処罰対象の範囲が広げられる可能性があるのです。

かつて中曽根政権時代にこのスパイ防止法成立を目指していましたが反対派に押されて可決には至りませんでした。その間北朝鮮拉致問題やアメリカ911テロ事件などスパイが暗躍していたことによりスパイ防止法の制定を求める声が大きくなりました。かつて平和ボケしていた頃に反対勢力が多かった時代よりはスパイ防止法の可決は容易であるはずです。

外国のスパイから国家機密に関する漏えいを防ぐために公務員が罰せられる、これまでスパイ天国と呼ばれていた日本においてそういったレッテルを解消する意味でも良いものと思っていました。しかし今回施行される特定機密保護法は我々が思い描いていたスパイ防止法とは似て非なるものなのです。

特定秘密の対象は 「防衛」「外交」に限らず「国の安全保障に著しい支障を与える恐れがある情報」に広げています。この新しく盛り込んだ対象を見るだけではどこまで解釈が広げられるのか分かりません。ハッキリ言って余計なものだと言えます。


特定機密保護法は公務員を処罰対象としているのに対して外国人スパイは処罰対象とはならない事も問題です。漏らした公務員は責任取って貰いますが、情報を受け取る側の外国人には何の処罰も与えないとはどう考えてもおかしいと言わざるを得ません。

そして秘密保護という事は国の都合の悪い不正事項を漏えいさせる人間を厳罰に処される事も忘れてはなりません。かつて一色正春氏が海上保安庁時代に尖閣ビデオを流出させたことで退職に追い込まれましたが、法案可決後に流出させていたら退職どころでは済まないかも知れないのです。

丁度一年前に菅官房長官が尖閣沖漁船映像は特定秘密に当たらずと会見をしました。

尖閣沖漁船映像、特定秘密当たらず〜菅長官 2013年10月30日

しかし「国の安全保障に著しい支障を与える恐れがある情報」として時の政権が判断すればこの認識が覆されることもあるのです。今だ解釈定義が不十分なのですからこの事例ならば大丈夫などと悠長な事は言えなくなるのです。


特定機密保護法案は我々が考えている解釈定義を大きく逸脱させて時の政権の赴くままに活用されかねないという事なのです。当初は私も賛成していた秘密保護法案、しかし解釈が余計に拡大されると分かれば非常に危険を含んだ法案になる恐れがあります。

下手したら政府批判のブログやツイッターさえも処罰対象に組み入れられる可能性もあるのです。スパイ天国に終止符をと喜んでいると大きなしっぺ返しが国民に襲い掛かるかも知れません。

posted by yuuponshow at 17:19| Comment(0) | 自民党工作員 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: