
今年1月にはマイナス金利を盛り込んだ追加緩和を実施したものの逆に株安円高になり大失敗したことを受け、今回は挽回のために大規模な追加緩和を実施するのではないかと期待されていたのが見送りとなり市場の失望を呼んだのですが、ドル円が僅か2日で一気に5円も円高になるとは市場はもとより見送った日銀も相当ショックではないでしょうか。
しかし追加緩和できない事情もあります。日銀はこれまでの金融緩和で市場の国債を買い漁っており、もはや買い取る国債もない状態。そのため前回の追加緩和ではマイナス金利という禁じ手に手を出したものの、逆の結果となったことで手の打ちようがなくなったと言われています。国債が市場になくなれば新たに発行すればいいのですが、政府は緊縮財政を行っており新規国債を抑えられている状態ではどうしようもありません。要するにもはや打てる「タマ」がないのです!!
手を尽くした状態の中、今後為替介入を行う可能性もありますが、ただでさえ円高基調なのに一時的に踏みあげても大した政策も打てない状態では売りを呼び込むだけで結果的に円高基調を変えることはできません。しかも為替介入をすることで他に手が打ちようがないとバラしているようなもんですからもはや黒田日銀の終焉が裏付けられる形となるのです。
更に日本経済に暗い影を落とすニュースも報道されるなど経済地盤沈下は止まりません。
3月の実質消費支出5.3%減 市場予想超すマイナス幅 :日経 https://t.co/DNEKi7hZaJ
— 雅 羊々 (@miyabi_yoyo) 2016年4月28日
▲5・3%て。家計消費は全体の取引総額の増減とほぼ一致することから、経済成長率が▲5%前後になる可能性すら見えてきた。十年で国家が半分になるペース。途上国化している
こんな状況ですから今からでも消費者の消費意欲を掻き立てる経済対策を打って増税停止と声明を出すべきなのですが、それでも今だ消費税増税の停止を明言できず誤魔化す安倍政権、もはやトチくるっていると言わざるを得ません。
安倍首相は、視察で訪れた被災地で、地元商店街関係者から消費増税見送りを求められたが、直接答えず「一日も早い復興につなげていきたい」とかわした。
— 無外流の狼 (@miburou3) 2016年4月29日
※被災地の一般有権者にすら誤魔化しをしちゃうんだ…国会でまともに答えないわけだね pic.twitter.com/U0naJyg6yX
このブログでも散々述べてますが、GPIFによる株式投資への年金運用が倍増されていることからこのままではとんでもない運用損となることは避けられません。国民の意向を無視して勝手に使われ、損失を生み出している年金資金の運用を止めないと将来年金を受け取ることすら叶わなくなるでしょう。
この急激な円高に連動する形で週明けの株式市場も大幅な下落からスタートするものと思われます。しかし問題なのは好転の兆しの見えない中で、まったく対策が打てないことです。それでも日銀と安倍政権は舛添のように悪びれることなく詭弁を駆使して開き直るのでしょうか。国民にとって最重要問題と言える年金運用損に関して国民は怒りの声を挙げ、徹底的に責任追及しなければなりません!!
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