2015年04月02日

倒産件数が減少した中で増加する休廃業件数

「景気は緩やかに回復基調にある。」

日銀や政府筋は事あるごとにそう嘯いています。しかし世間はその実感はありません。増税と物価高で実質賃金が下落しているのに景況感など感じる訳がありません。しかし政府が景気回復の根拠としている一つに倒産件数の減少を挙げています。確かにここ数年の倒産件数は減少傾向にありますが、ではもう一つの統計と比較しても自慢気に倒産件数が減ったなどと喜べるのでしょうか?これを見ればそんな悠長な事は言えないはずです。

休廃業.jpg

休廃業・解散件数が直近で最も高かったのが一昨年の2013年、前年比4.0%増の2万8943件で、過去10年で最多を記録しています。2013年の倒産件数は1万855件と5年連続で前年を下回り、1991年以来22年ぶりに1万1000件を割り込んだものの、休廃業・解散は年々増加をたどり、倒産の2.6倍にも達するという対照的な動きをみせています。

そして2014年は休廃業・解散は、2万6,999件(前年比8.2%減、前年2万9,414件) 、前年よりは減少しているものの年間の倒産件数9,731件に対して約2.8倍にのぼっています。倒産と合わせてもリーマンショック以降での最悪な水準であることには変わりがありません。

休廃業の定義は、資産が負債を上回る「資産超過」状態での事業停止としており、 「解散」は事業継続を断念する点では倒産と同じですが、資産に余力を残す状態で清算手続きをとるケースもあるとして、いずれも「倒産」の集計にカウントしていません。多少の余力は残しているとしても、限りなく倒産に近いものも多く「隠れ倒産」と言われています。

休廃業が増えた最大の要因は消費税増税です。消費税は最終消費者だけではなく、流通過程においても消費税が発生するので体力のない中小規模経営事業者は価格転嫁出来ずに廃業という道を選択しているのが実情です。増税分で物の値段が上がり品物がますます売れなくなるのであれば仕方がありません。そして二年後、今度は景気条項も取り払われ確実に10%に再増税されます。

体力のない事業社は今後体力が残っているうちに休廃業の道を選択するしかないようです。8%になり始めての消費税納税は個人が三月末まで、法人も決算日の多いこの時期に納税しているところが多いようですが、果たして滞納なく無事に納めた事業所はどれくらいあるのでしょうか。

景気回復を旗印に掲げていながら、GDPのマイナス成長と実質賃金の二年以上に及んで下落更新中では偉そうな事など言えるはずもありません。ましてや唯一とも言うべき指標の良かった倒産件数の減少もこんなカラクリでは政府の言う景気回復など信用出来る訳ないでしょう。

倒産件数は減りましたよと嘯いている安倍政権ですが、この休廃業の数を突き付けても景気回復したなどと今後もほざくのでしょうか?都合が悪いことには耳を塞ぐのですから景気へのテコ入れなどするはずがありません。消費税増税という愚挙を行った政権として永遠に名を残すことになるでしょう。



posted by yuuponshow at 17:50| Comment(0) | 消費税 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする