

インフラの中枢とも言うべき火力発電所や港、国連機関運営の学校を砲撃などガザに安全な場所はありません。ガザ地区は面積が名古屋市と同じくらいで人口密度も高く、襲撃されたら一般住民にも危害が及ぶ可能性があるにも拘わらず激しい砲撃を繰り返しているのです。これは住宅内に潜んでいるハマスを兵糧攻めにする作戦のようですが、それで罪もない一般市民を犠牲にしても良いはずはありません。
イスラエルとパレスチナの紛争は何世紀にもわたる民族同士の衝突から起きたもので、ユダヤ民族のイスラエルが欧米諸国の力を借りて独立すると圧倒的な武力と経済力にモノを言わせアラブ民族のパレスチナ領土を奪い浸食していったのです。

地図を見ても分かるようにパレスチナはイスラエル国土内に囲まれるように存在しています。領土を浸食されたパレスチナ暫定政府は端っこの狭いガザ自治区に追いやられ、民族弾圧とも言うべき蹂躙が行われたことでアラブ人による反イスラエル運動が起こります。この時イスラエル人によるアラブ人に対する民族弾圧が激しくなりました。そしてこれに対抗すべく生まれたのが有名なテロ組織:ハマスなのです。
今回紛争が拡大したことを懸念して武装組織ハマスとイスラエルとの紛争を停戦させる動きがあったのですが、ハマスが応じないことからやむを得ずイスラエルが攻撃を再開したとの報道もあります。しかしその停戦案というものがまったく伝わってきておらず、公開されていないことからハマスとしては受け入れがたい内容のものではないかと考えられます。
ハマスが停戦案を受け入れないからやむを得ないということが日本国内でもイスラエル擁護派の言い分のようで、上念司先生がツイッターでこんな事をほざいていました。
イスラエルが戦闘に踏み切ったのはハマスがロケット砲撃を止めないからであり、ハマスが停戦を受け入れれば解決すると述べているのです。長年に渡る民族同士の争いの背景があるのに停戦に応じれば丸く収まるとは何とも浅はかな見解としか言いようがありません。
更に山田厚史氏のイスラエルに対する警告の論評を揶揄し「パレスチナ芸人」とレッテルを貼っています。
上部リンク先:「殺戮100倍返し」のイスラエル ガザ制圧でも見えない本当の勝利
このようにイスラエルの正当性を主張しつつ、山田氏を馬鹿にしています。そもそも山田氏はガザ住民への無差別殺戮を問題視しているのにこの突っ込みの仕方、呆れてモノが言えません。
狭い自治区なのだからやり方次第でハマスだけを一網打尽出来るかも知れないのにハマスだけではなく民族撲滅のために砲撃をしているとしか思えません。これは紛争ではありません。ガザ住民を全滅させるための殺戮行為です。イスラエルという国はアメリカや欧州の後ろ盾をいいことに国家ぐるみで大量殺戮行為を行っているのです。
イスラエルと軍事同盟を築いているアメリカは勿論、日本もイスラエルを非難することはありません。世界各国からイスラエルの殺戮に非難が殺到していることからようやく安倍総理も停戦に応じるよう働きかけると声明を出したのに、その後すぐ南米に出向いてばらまき外交などやっている場合かと言いたくなります。
イスラエルを非難しない安倍政権を支持し、住民虐殺されたパレスチナを批判する自民党安倍政権御用評論家である上念司は誠に卑しい人間であると言えます。